12/10 声楽発声への音声分析の応用事例(日本声楽発声学会発表要旨)
10/22 ゆうき合唱フェスティバル2016 第26回手づくりコンサート 出
10/8 彩の国男声コーラスフェスティバル2016 出
6/11 第61回埼玉県合唱祭 出





12/10 声楽発声への音声分析の応用事例
    ─音の高さ・倍音・フォルマント分析等による歌声の評価の試み─


(これは、平成2811月、「日本声楽発声学会例会」において、男声合唱団コール・グランツの田村邦光さんが発表した研究の概要です。グランツ団員も声のサンプリングに協力しました。学会発表後、グランツ忘年会の席で簡単なレクチャ―をお願いしました。)


       


 歌うときによく言われるのが、声が高い・低い、あるいは響く・響かないなど。歌にとって重要な要素です。これら感覚的なことがらを客観的にデータで表現できるようになれば、声の具体的評価ができ歌い方の改善などに有効と考えられます。
 そこでこの手段の一つとして音声分析に着目し、個人被験者および集団被験者(20人、150人)でその有効性を実験的に検証しました。

 コンデンサマイクによる音声のデジタル録音、オシロスコープ・パソコンの測定システムにおいて、FFT(高速フーリエ変換)分析による周波数スペクトルから、周波数、倍音・フォルマント分析を行い次のことがわかりました。

周波数分析に統計分析を組み合せることで声の高さの正確な評価が可能となりました。
・ハミング発声では比較的正しい音程での発声が行われる傾向があります。しかし今回の被験者では母音発声になると、概して基準音より低めになる傾向が現れました。さらにハミングと母音を連続して発声すると、はじめのハミングの音程が継承される傾向があることが分かりました(なお、ハミングの音程がよいことは感覚的・経験的にはこれまでよく言われていることですが、根拠となるデータ報告は見あたりませんでした)。


 次に、良く響き、遠くまで聞こえる声(「遠くに飛ぶ声」)はどのようなものかを、世界的大歌手と動物の鳴き声の周波数スペクトル解析により検証した結果、基音から高い周波数まで充実した倍音がありかつ、3,000Hz前後の周波数帯域に音圧の強い帯域「シンガーズ・フォルマント」が存在することが特徴であることを確認しました。一般被験者ではこの帯域の音圧が小さい傾向にありますが、声の良く飛ぶ人はこの帯域の音圧が高い傾向にありました。


 以上のように音声分析による声の評価は発声の基本的要素である、声の高さや響の評価に有効と考えられます。

               

 なお今回の周波数実験から、ビブラートは周波数変化を伴うので独立して聞こえるため、合唱するときは極力入れない方がよい(ソリスト以外、指揮者が表現上特に要求した場合を除く)と判断されます。また、倍音、シンガーズ・フォルマントの形成には個々人の発声法改善による共鳴腔の確保が必要であるといえます。






10/22
 ゆうき合唱フェスティバル2016 26回手づくりコンサート 出演


 12
年ぶりに結城手づくりコンサートに出演しました。今回はグランツ指揮者の笠井利昭先生が指導する合唱団がいくつか参加していました。中でもつむぎの里ゆうき男声合唱団にはその昔、グランツのメンバー(野口享治さん、青木善裕さん、星野英明さん、加藤良一)が所属していたこともあるいわば兄弟合唱団のような関係です。今ではメンバーもずいぶん入れ変わっていますので、顔見知りは少なくなりましたが旧交を温めあう姿があちこちで見受けられました。


日時:平成281022日(土)
会場:結城市民文化センター・アクロス・大ホール
合同演奏:信長貴富作曲「君うたえよ」、 佐藤眞作曲「大地讃頌
指揮者:笠井利昭

  
 

    

                       
                  

 グランツがこのコンサートにはじめて出演したのは平成16年(200411月に行われた第14回目でした。その前年の平成15年(200311月の第13回の模様をレビュー↓してありますのでご覧ください。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/neo-rkato/music_gazou/m031115yuki_simin_ongakusai.htm


 
合同の混声合唱の練習会場が、茨城県筑西市という埼玉からけっこう離れた場所だったこともあり、グランツからの参加者が少なく、男声が足りない厳しい状況が続きましたが、各団で個別に練習を重ねてきましたので本番ではそれなりの演奏ができました。

          
          高校三年生、双子の澤野兄弟の初タキシード姿、進学も決まって一安心


【関連情報】
平成16年度 茨城県芸術祭 合唱演奏会20041120
 茨城県内9市町において行われた総合的イベントのうち、結城市民文化センターアクロス・大ホールで行われた合唱演奏会の模様です。合同合唱は、堀俊輔氏を客演指揮にお迎えし、団伊玖磨作曲、混声合唱組曲『筑後川』が演奏されました。
http://www.max.hi-ho.ne.jp/rkato/Document/music/m50ibaraki_geijutusai04.htm







10/8 彩の国男声コーラスフェスティバル2016 出

 昨年で関東おとうさんコーラス大会は終わりを告げ、彩の国男声コーラスフェスティバルに発展的に吸収されました。今回の会場はとても響きの良い秩父ミューズパーク音楽堂。
 この大会はそもそもが平成2年(1990)、埼玉県川口市のサッポロビール工場で発足したおとうさんコーラス大会から始まったものです。
 当時の埼玉県合唱連盟理事長は田尻明規先生、副理事長が故小髙秀一先生、事務局長が宮寺勇先生という布陣でした。どうせ暑気払いをやるならビール工場で男声合唱団を集めてやろうじゃないかと、この上ない企画が持ち上がり、それが現在まで連綿と続いているのです。


 第1回目の参加団体は、グリー・ナインス、イル・カンパニーレ、ハゲマス会、コールゾイファー、三郷市民合唱団、ビール工場で富士山を歌う会、浦和メンネルコール、コール・グランツ、アンサンブルひびき、所沢メンネルコールの10団体でした。
 参加費は2千円で飲み放題、なんせビール工場ですから…。演奏時間は15分もありました。
 
このとき出てきた中にはけっこう怪しい団体もありました。ビール飲みたさでにわか作りで出場してきたに違いありません。それでも、女声陣の黄色い声の応援団とともに大いに盛り上がったことがまざまざと思い出されます。
  その後、私は県連理事としておとうさんコーラス大会も担当しましたので、この大会にはひとかたならぬ思い入れがありますし、今でもいろいろな形で男声合唱にかかわっています。
 
 コール・グランツは、多田武彦作曲、組曲『わがふるき日のうた』から「(いし)のうへ」と「鐘鳴りぬ」を演奏しました。来年の会場は、川越市のウエスタ川越が予定されています。初めて使うホールです。懇親会との兼ね合いがうまくいくかどうかが楽しみです。







6/11 第61回埼玉県合唱祭 出

 今年の合唱祭は、さいたま市文化センター、熊谷文化創造館に加えて、出来たばかりのウエスタ川越、初めて使う越谷サンシティ4会場で64日~19日の5日間、255団体が参加して行われました。

 第3日目(6/11)には、さいたま市文化センターでコーラスワークショップが企画されました。
NHK学校音楽コンクール中学校の部課題曲へのアプローチ、「結─ゆい─」(混声三部)
②男声のためのBarber Shop講座、「Sound Celebreation」(男声四部)
③全日本合唱コンクールへのアプローチ、「
Szép könyörgés 」(混声合唱G2)
④女声発声講習、「アヴェ・マリア」(グノー作曲・女声二部、カッチーニ作曲・女声三部)


 近年Barber Shopはますます人気が高まっていますので、出来れば②の講座を受けたかったのですが、時間の関係で果たせませんでした。この講座はなかなか楽しかったと参加者から感想を聞きました。

 コール・グランツは第3日目第3部に出演。合唱祭では初めてコール・グランツ団歌を披露しました。この曲は元々ア・カペラですが、今回たまたまピアニストが一緒だったので折角だからピアノ付にしようと直前に決まったものです。
 もう一曲は信長貴富編曲、「男声合唱のための『時代』」という曲集より、中島みゆきのヒット曲ホームにて」を選びました。これは<ニューミュージックと呼ばれた歌たち>という副題がついた、「無縁坂」(グレープ)、「瞳を閉じて」(荒井由美)、「サボテンの花」(チューリップ)、「生まれ来る子供たちのために」(オフコース)、「時代」「ホームにて」(中島みゆき)の6曲が収められた曲集です。
 ピアニストには今年から一緒に演奏して頂いている安田弘子さんをお迎えしました。他に久喜混声合唱団などでピアノを弾いておられます。






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